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オトナになると、背中が硬くなりますよね。。
バレエのレッスンでキレイに反れない…
というお悩みを持つ方も多いのでは?
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カンブレ(cambre)とは、バレエ用語で
アーチ状にするという意味。
上体を前・横・後ろのいづれかの方向に
カーブを描くように弓なりに曲げることをいいます。
とはいえ、
どの方向のカンブレが一番大変かと言えば
やっぱり後ろ。。。
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間違った反り方をしてしまうと、
身体に負担をかけ、
首や腰を痛める原因ともなりますので、
正しいやり方をマスターしましょう♪
NGなやり方をチェック
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まずは、背骨の形状を見てみて下さい。
右のS字カーブがよく見える図は、
左を向いた状態です。
(一番下のニョロっとした部分が尾てい骨♡)
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背骨の後ろ側には恐竜のヒレ?のような
棘突起というのがあり、
いかにも反りにくそうな形状ですよね(笑)
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さらに、胸椎の部分は肋骨と繋がっているので
首や腰に比べると可動域に制限があります。
そう!だから、本当は胸から反りたいのに
動きやすい首や腰から
折り曲げて反ってしまいがちなんです。
↑こんな風に首の後ろ側を縮めてしまうのはNG。
頭はとても重たいので、
細い首の骨に負担がかかり過ぎてしまいます。
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また、腰の後ろを縮めて腰から反るもの
腰痛の原因になるので危険です。
カンブレする時のイメージ
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「アーチを作る」という名前からも分かる通り、
カンブレは折り曲げるのではなく
噴水みたいに、一度上に伸び上がってから
放物線を描くようにカーブを作っていくイメージです。
意外と勘違いしている方が多いのですが、
後ろにカンブレする時に意識すべきは
腰や背中など後ろ側を縮めるのではなく、
胸やお腹など前側を伸ばしながら
アーチを作っていく
ということ。
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結果として、
前面が伸びて、後ろ側が縮むのは同じですが、
意識する場所が違うと
動き方や筋肉の使い方がまったく変わってくるんです。
となると、柔軟性を高めるべきは、
背中ではなくお腹側なんですよね。
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私たちは「背中が硬くて…」と
悩みがちですが、本当は
背中が硬いのではなく、
お腹側が伸びないか
背中を縮めておく筋力がない
が正解なんです。
ラクにキレイに反るポイント
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後ろのカンブレ=反る時は、
「後ろに行こう!」と意識するのではなく、
一度、上に伸びて(引き上げて)から
肩甲骨の高さの辺りを頂点に
アーチを作っていきます。
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その際に身体の前側を伸ばしていくので、
足をしっかりと床に突き刺して、
足と頭の距離を離していくようにしましょう。
この写真は、
4番ポジションで後ろにカンブレしていますが
5番ポジションでももちろん一緒です。
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腰から肩甲骨の下の辺りまでは引き上げつつ、
胸を突き上げるようにして反り、
さらに、前の足をしっかり踏んで
後ろの足に重心を移し過ぎないようにします。
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後ろ足に乗り過ぎてしまうと、
前の足の膝が曲がってしまったり
お腹を突き出して腰で反りやすくなってしまいます。
顔をつける時の注意点
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また、後ろにカンブレする時は、
顔を斜めに向けて反ることが多いですよね。
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これは、顔(視線)で先導することにより
たくさん反りやすくなるのと、
首から折れにくくなるのが理由なのですが、、、
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そうすると、顔をつけた方向に
肩や上体が開いていってしまう…
ということが起こりやすくなります。
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正しくは、顔は斜めを向いていても
肩を含む上体は正面を向いていたいんですね。
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その為には、
アンオーにした腕は後ろに動いていっても
脇(胸の横)は前を向くように
脇を絞るような意識が大切です。
戻る時の意識で差をつけよう!
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ここまでやれば、
かなりキレイに反れているかと思います♡
せっかくなので、
カンブレから起きてくる時も
意識しながら動きましょう。
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4番または5番ポジションなどで
後ろに反る時は、前の足を意識的に踏みました。
反対に、カンブレから戻る時は、
後ろの足でしっかり床を踏んで
脚の裏側~背中~首の後ろ側
までを長くするような意識で起きてきます。
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そうすると、とても起きやすくなり
戻ってきた時も
背が高く引きあがった状態になりキレイなんです。
ほんの少しの意識の差で
見た目はもちろん、身体の使い方が
全然変わってきますので
ぜひ気をつけてみて下さいね♪