バレエ基本のキ

腕を動かすタイミングが遅い…を克服しましょう!

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バレエのレッスン中に先生から、
「腕(手)が遅い!!」
「腕(手)をもっと早めに動かして!」
なんてアドバイスを貰ったことはありませんか?
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生徒さん側からすると、
「やっているつもりなのに…」
「そんなに遅いかな?」
と感じられることも多いのでは?
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この記事では、

1.なぜ腕を動かすタイミングが大事なのか
 
2.なぜ「やっているつもりなのに…」が起きるのか
 
3.腕を動かすタイミングの練習方法

 
についてお話したいと思います。

なぜ腕を動かすタイミングが大事なのか

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初心者さんは特に、
足の動きで精一杯で腕にまで意識が回らない、
という方も多いですよね。
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そのお気持ちも良く分かるのですが、
本当にバレエを踊ろうとしたら、
腕の動きとタイミングがとても大事になってきます。
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たとえば、バレエとは関係なく
【ジャンプして高~い所にタッチしたい!】
という場面を想像してみてください。
実際にできる方はちょっと試してみて♪
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脚だけ見てみると、
まずは膝を曲げて軽くしゃがみんでから
足で床を蹴って飛び上がります。
 
その時、腕は?

膝を曲げていくときに
両腕とも軽く後方に振って、
床を蹴って飛び上がる瞬間に
振り子のように腕を一瞬で振り上げますよね。
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この《一瞬で》というのが大事で、
飛び上がった後に腕が上にきても
腕の振り子運動のエネルギーは
ジャンプすることの助けにはなりません。
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ちょうど良いタイミングで腕が上がることで
身体を持ち上げるサポートの役割をしてくれて
ジャンプしやすくなるんです。
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振り子運動だけではありません。
 
アラベスク・ソテの時に
アンナバンからパっと腕を伸ばしていく
ことでソテに弾みがついたり、

ピルエットの時に
閉じてくる腕のタイミングで
軸が保て回転しやすくなったり、
 
腕の動きがタイミングよく
他の身体の動きとマッチすることで、
その動きをやりやすくしてくれるんですね。

なぜ「やっているつもりなのに…」が起きるのか

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この「やっているつもりなのに」のすれ違いが
起きるのはなぜなのでしょうか。
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さっきのジャンプの例の場合は、
腕は[ 後→下→前→上 ]という通り道で
動いています。
 
後ろから上までに行くまでに
下を通って前も通ってという順番があり
それは身体の構造上、変えられません。
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バレエの動きも同じように
ポールドブラ(腕の通り道)の制約
出てくるわけです。
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アンバーからアラセゴンに開きたければ
アンナバンを通らないといけないんです。
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そのことを踏まえずに
動かし始めてしまうと
「タイミングが遅い!」となるんですよね。
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アンナバンを通過する時間を事前に計算して
アンバーからの出発時間を早くする、
もしくは移動スピードを速くする。
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で、私が生徒さんを見たり話しを聞く中で
感じているのは、
「腕が遅い!」と言われてしまうと
皆さまは移動スピードを速くしようとしちゃう。
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もちろんそれが正解な場合もあるけれど、
出発時間を早くすることが必要なのに
スピードだけ速くしても、
慌てているように見えてしまい、
振り付け的にもそうじゃない…と
なってしまうことが多いのかなと思います。
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出発時間とは、カウントのこと。
カウント1でアラセゴンの位置にいたければ、
プレパレーションとして、その前の
カウントから動き始める必要があります。
 
たとえば、
 
カウント5、6でアンバーからアンナバン
カウント7、8でアンナバンからアラセゴン
 
と4カウントも前から動き出さない場合だって
あるんです。
 
振り付けや音楽のスピードによっては、
カウント7でアンバーからアンナバン
カウント8でアンナバンからアラセゴン
という場合だってあります。

もっと早ければ、
& 1、で0.5カウント前から動き出す
なんてこともよくあります。
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カウント1で何かをしたい時に
その前のいつから腕が動き始めるか
ということが分かっていないと、
「ちょっと早くしてみたんだけどなぁ…」
なんて感じてしまうのかも。。

腕を動かすタイミングの練習方法

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まずは、正しいポールドブラを知ること。
 
ピケ・アラベスクをする時に、
腕はアンバーからアンナバンを通って
第一アラベスクなら、軸足側の腕を前に
動脚側の腕は横へ伸ばします。
 
アンバーからいきなり前と横には
いけないんです。
 
そういった通り道を知らないと、
出発時間と移動スピードが
決められないし分かりません。

 
次は、身体の動きと腕の動きを合わせる
練習をする必要があります。
これはスピードのほうの練習。
 
最初にあげたジャンプの腕のタイミング
のように一度分解して、
《この動きの時に、腕はここにくる》
をまずは理解する。
 
ゆっくりで良いので、その動きを繰り返し
タイミングを合わせられるようにしましょう。
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そして最後に、カウントを数えて
カウントに合わせて動かす練習
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まずは自分の口でカウントを唱えながら
ゆっくりのスピードでOK。
慣れてきたら、音楽に合わせて
カウントを取りながら動く練習をしましょう。

もちろん身体と動きの連動を意識してくださいね。

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腕の動きと身体の動きのタイミングが合うと、
身体が軽く感じられたり、
その動きを腕がサポートしてくれて
とっても踊りやすくなります。
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腕が遅い!と言われたことのある動きを、
もう一度見直してみてくださいね♪
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